⒉戻った日常は『かりそめ』
ふらり、ふらり、街を歩く人のうちの一人がおぼつかない足取りで歩いている。
周りを歩く他の人間は迷惑そうにその人物を避けたり、心配そうな視線を向けながら通り過ぎて行った。
<アイデア>
【アイデア成功情報】
ふらふらと歩く人物の目は空だと気がつく。
【アイデア失敗】
ふらふらと歩く人物の様子は異様だ。
※KP向け:この人物はトルネンブラに魂を連れていかれかけています。呼び止めるなどのアクションに対しても反応は特にしません。
<聞き耳>
【聞き耳成功】
通り過ぎていく人物が「早く、早く、早く。お連れいただかないと」と繰り返し呟いている声を聞き取ることができる。
あまりにも異様な様子の人物にSANチェック<0/1>
※<POW×5>に失敗している探索者はSANチェックが<1/2>
【聞き耳失敗】
通り過ぎていく人物は何かを呟いていたようだが、はっきりと聞き取ることができなかった。
(RP)
「待ってくれ!」
君たちが異様な人物の様子に呆然としていると、それを追いかけてきたらしい男が小走りでやってくる。
しかし、だいぶ先を歩いている人物は人混みの中へと姿を消してしまった。
男は君たちの目の前で立ち止まると、ため息を大きく吐き出した。
(RP)
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NPCの音瀬 満人(おとせ みちと)のセリフ例
「あの……すみません……」
「僕は音瀬満人と言います。さっき通り過ぎて行った様子の変だった奴は友達なんですけど……」
「あいつ、最近様子がおかしくて……」
「なんだか心ここに在らずというか、そういう感じです」
「最近、たまにニュースになってる夢遊病からの失踪ってやつが多くなっているみたいなので……心配なんです」
──────────────
<アイデア>
【アイデア成功】
最近大きくは取り上げられていないが、夢遊病を発症してからの失踪事件が増えたというニュースを見たことを思い出す。
【夢遊病失踪事件について】
理由不明の夢遊病を発症し昼夜問わずぼんやりと歩き回る症状の後、忽然と姿を消してしまう。今のところ行方不明のその後は確認されていない。
【アイデア失敗】
夢遊病と失踪事件という言葉には聞き覚えがあるが、詳細は思い出せない。
「お願いします、人手が欲しいんです。友達を助けるために手を貸しては貰えませんか」
満人は切実に君たち語りかける。
※KP向け:シナリオは満人を連れて行動することを想定して記載しています。
(RP)
「ありがとうございます」
満人は頭を下げてから力なく微笑んだ。
(重複処理)
<聞き耳>
※KP向け:導入と同じく音楽系技能のある探索者はファンブルでなければ成功の扱いとすること。
今回合わせて以降合計10回、同様の判定が登場するため判定後の描写は下記にまとめておきますので、成功回数に応じて(導入での判定が成功していない場合は、最初に導入の情報を出してから)こちらのものを情報としてお出しください。
同処理を行う箇所には「⭐︎」を記載しています。
【聞き耳成功情報】
・1回目
音楽が聴こえる。
恐ろしくも美しい音楽が耳に焼き付き、明確に囁いてくる。
──彼の方へ捧げる音を、奏でなければ。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d3>
・2回目
音楽が聴こえる。
相変わらず恐ろしく、そして美しい音楽は聴覚に刻みつけられていく。
──ああ、この音楽は魂を揺らして。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d3>
・3回目
音楽が聴こえる。
漠然としていた音楽が、少しずつ輪郭を持ち始めるような感覚がある。
──この音を、自分も奏でたい。そして彼の方に。
自分の意思とはどこにあるものなのだろうか。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d4>
・4回目
音楽がはっきりと聴こえる。
これは自分が奏でるための音楽だ、そんなふうに感じている。
──そう、奏でなければならない。
そんなはずはないはずなのに。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d4>
・5回目
音楽がはっきりと聴こえる。
最初に感じていた恐ろしさがどんどん薄れ始め、美しさばかりが耳に刻まれていく。
──こんなにも美しいものを否定する必要がどこにあるのだろうか。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d5>
・6回目
音楽がはっきりと聴こえる。
一音ずつ刻みつけられるような音楽は、荘厳で美麗で彼方を呼ぶような魅力を覚えさせる。
──嗚呼、嗚呼、なんと美しいものか。
これは誰の言葉だろう。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d5>
・7回目
音楽がどうあっても聴覚を刺激する。
この音に苦痛はなく、この音に恐怖はなく。
──これを自分が奏でるのだ。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d6>
・8回目
音楽がどうあっても聴覚を刺激する。
ふわりと舞い上がるような高揚感。それは脳にまで刻まれるこの美しき調べに起因する。
──そうだ、これこそが自分の望むもの。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d6>
・9回目
音楽がどうあっても聴覚を刺激する。
愛おしく、美しく、煌めくようなこの旋律は。
──彼の方にのみ捧ぐ音楽。
こんなはずではない、ないはずなのだ。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d7>
・10回目
音楽がどうあっても聴覚を刺激する。
逃れられようはずもなく、逃れる理由もまたありはしない。
──嗚呼、神様。あなたのための音楽を。
そう、それだけが喜びだ。
異様な音楽と不可解な感覚にSANチェック<1/1d8>
【聞き耳失敗情報】(こちらは導入と共通となります)
音が聞こえる。
詳しくは分からないが、このとは気分の良いものには感じない。
聞き耳成功の場合は追加で<POW×5>ロールを行う
※KP向け:こちらは上記の判定を受けて必ず行ってください。失敗時の成功値マイナスは累積します。
【ロール成功】
何かに呼ばれているような感覚を振り払うことが出来る。
【ロール失敗】
何かに呼ばれている感覚が消えない。
<聞き耳>と音楽系技能以外のロール時に成功値を−10すること
(RP)
先ほどより街には様子のおかしい人間が多く見受けられる。ような気がした。
満人の友人と似たような行動をし始めた者たちは、揃って同じ方向へと歩き出す。
それは不可解で不穏なもののように思われた。
