⒋禍藍堂書店
泉から聞いた住所へと向かうと、そこには物珍しくも思わないような書店が佇んでいた。
<アイデア>
【アイデア成功情報】
こんなところに本屋があったろうか、と疑問を覚えるが考えてみてもここに何があったかを思い出せないことに気がつく。
不可解な記憶の途切れの違和感にSANC<0/1>
【アイデア失敗情報】
こんなところに本屋があったろうか、と疑問を覚える。
(本屋へ入る)
扉をくぐるとそこには壁一面に本が敷き詰められた空間が広がっていた。
古書特有の紙の香りが鼻に届き、窓から差し込む光は店内をきらきらと照らす。
店の奥から足音が響く。
「おや、お客様ですか。いらっしゃいませ」
そこには一風変わった謎めいた雰囲気を讃える人物が立っていた。
「この世のいかなる書籍も手にできる禍藍堂書店へようこそ。何をお求めでございましょうか?」
整った顔立ちのその人物は、恭しく君たちにお辞儀を一つしてから穏やかな視線を向ける。
(RP)
<図書館>
※KP向け:振らなくてならないものではありません。
【図書館成功情報】
見たことのない本ばかりが並んでいるが、それはどれもこれも異様な気配を帯びておりここが一般的な本屋では決してないのだと分かってしまう。SANC<0/1>
【図書館失敗情報】
見たことのない本ばかりが並んでいると思う。
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店主さんの対応
(店主さんについて尋ねられたとき)
「この店、禍藍堂書店の店主をつとめている者です。店主さん、とお呼びください」
(名前を尋ねられたとき)
「店主さんです。この店の店主である、それ以上でもそれ以下でもありません」
※KP向け:店主さんは名前を絶対に名乗りません
(呪いの書について尋ねられたとき)
「呪いの書、ですか……そういった類の蔵書は正直なところ、我が書店にはとても多くありまして。かつて置いておりましたものも含めますとかなりの数となって参ります。書名など詳細はご存知でしょうか?」
(異次元ノ色彩という書名を提示されたとき)
「なるほど、その本のことであれば以前にこの店に置いてございましたね。詳細については……ご用意します、少々お待ちくださいね」
店主さんと名乗った人物は優雅に身体を翻すと、店の奥へと入って行っていく。
しばらくすると店主は何やら大量の紙束を抱えて戻ってくると、二人の目の前にやってきてにこりと微笑んだ。
「こちらが『異次元ノ色彩』に関する記録でございます」
【『異次元ノ色彩』に関する記録】
魔術の施されている書籍。
保管は厳重に行う必要あり。
保管方法は書籍に封を施し、箱に納めることで直接目に触れないように管理。
理由としては本そのものを目にした時点で術が発動するため。
詳細は以下。
本そのものを人間など魂を持つ存在が直接視覚すると、虹色の光を帯びて魂を引き摺り込んでしまう。
「悪弩夢舞羅利」という存在は生物の魂を欲しており、魅入られ引き摺り込まれた魂はそれに喰らわれてしまうこととなる。
その事象を防ぐため、書籍そのものに封を施し箱に納めることで対処することとした。
由来についての詳細は不明。
「悪弩夢舞羅利」という存在から起因するものと考えられる。
持ち込みにて書店の蔵書となる。しかし、しばらく保管ののちに失われた。
失われた理由としては盗難。
以上。
(盗まれたのにどうして対処しなかったのかと尋ねられたとき)
「私どもは保管書店です。世界に数少ない書籍、一点しかない書籍を保管する書店が禍藍堂書店なのです。保管されるものはいつしか失われてしまう可能性もまた十分にあります。それもまた本の運命」
「本を保管し、保全することは私どもの仕事ではございます。しかし本の運命を捻じ曲げることはあってはならないことなのです」
どうにも不可思議なことを繰り返す店主の言葉は、世間一般の枠には到底収まり切らないことのように感じられた。
不可思議かつ異様な一面を垣間見た君たちはSAN<0/1>
(「悪弩夢舞羅利」とは何かと尋ねられたとき)
「……人間とは異なる存在です。詳細についてはこちらでは把握してはしていないところですが、どうやら生物の魂を欲しているようですね」
※KP向け:これについて店主は知っていること全てを語ってはいません。少し思わせぶりにしてください。<心理学>を振る場合には、まだ語っていないことがある旨を提示しても構いません。
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一通り話をすると、店主は静かに息を吐き出す。
「呪いの本をお調べになって、あなた方はどうされようと言うのですか?」
(依頼をこなしたい旨を伝えられたとき)
「……なるほど、では頑張ってくださいね」
店主の反応は淡白だ。
(わからないと伝えられたとき)
「そんなお覚悟では底が知れますね」
店主の反応は冷たい。
「差し出がましいとは思いますが、あなた方はしっかりと判断とお覚悟をなさる必要があるのではないかと考えます」
(どうもしないと伝えられたとき)
「人間とは時に薄情なものですね」
店主の反応はこの上なく冷ややかだ。
「ここまで調べに来ておかれながら、何もなさらないとおっしゃるのですか」
「何にせよ、私どもの元を離れた地点で本に対してこちらからできることはないのですけれどね」
店主は冷ややかかつ淡々と言葉を続ける。丁寧ではあるが協力的とも言えない言葉を紡ぎだすばかりだ。
しかし呪いの本の対処も含めたところを一番承知しているのは店主であることもまた事実だ。
説得RP、交渉系技能
※KP向け:本について直接的な対応ができる可能性があるのは店主のみです。協力を求める方向へ持って行ってください。
【交渉系技能成功】
※KP向け:RPの場合は「本」についてと「協力(もしくは対処など)」を明確に要請する言葉があれば成功と同等の扱いをしていただいて問題ありません。
店主は少し考えるようにしてから、口を開く。
「……わかりました。ですが、今の時点では『異次元ノ色彩』が本当に関わっているのかが不明です。その噂に関する証拠、話だけでなく視覚で確認できるものをこちらにお持ちください」
君たち二人に店主はそう言って、丁寧にお辞儀をした。
