何気なく覗き込んだ一面ガラスのショーウィンドウに、映り込む者を見てぐらりと目眩を覚える。善逸は思わず双眸を手で覆うが、瞼の裏に貼り付いたように先程の光景が目に浮かぶ。
――自分じゃない、自分の姿が確かに見えた
そんなはずはない、頭では否定していても心は承知しているらしい。ショーウィンドウに映り込んだ、和服ものと何やら黒い制服らしき服装をした善逸の姿は、知らないはずなのに妙にしっくりときたのだ。
――嗚呼、現実が壊れていく
今までの自分の見ていた現実の崩れていく音が、耳に届いた気がした。
