心はここに在り

キミは笑うだろうか。
──いいや、笑わないだろう。
キミは怒るだろうか。
──いいや、怒らないだろう。
キミは……受け入れてくれるのだろうか。
──わからない。わからなかった。

明日の自分も昨日の自分も分からないオレが、こんなことを思う資格はあるのだろうか。
こんなことを願う資格はあるのだろうか。
けれど止められないんだ。
記憶とは別の何かが叫んでる。
〝キミがなにより大切だ〟
大声でそう叫んでる。
過去の自分の記した言葉にも、今の自分にも同じ気持ちは確かにある。
けれど……けれど思うんだ。
これは本当に自分の気持ちなのだろうか。
未来の自分はこの気持ちを忘れて、なかったことにして笑っているのではないか。
そんなことを思ったんだ。
覚えていたくない訳じゃない、忘れたいわけなんてない。
けど……けれど、それは自分の選べる物事ではないし、意思に関係なく失われてしまう。
大切な人を傷つけるなんてしたくはない。
傷つけたくなんてあるもんか。
だからこんなにも怖いんだ。
だから──臆病になるんだ。
けれど。
マリの心、ケイトとニコの想い、みんなみんなたくさんの気持ちを持っている。それを教えてくれた。
もちろんミオにも綺麗な心がそこにはあって、聞かせてくれた記憶にはオレがいた。
確かに今と変わらないオレの存在があった。
オレは、前からずっとミオのことをこんな風に思って、こんな風に感じてきたのかと。
自分の気持ちが確かになっていくことを感じていた。
ミオが嬉しそうに涙を流して笑うから、オレはもっとキミが好きになる。
どうなったってきっと、ずっと、変わらずキミを思っている。

キミは笑うだろうか。
──いいや、笑わない。
キミは怒るだろうか。
──いいや、怒らない。
キミは受け入れてくれるのだろうか。
──大丈夫。いつだって一緒だから。