八雲の家のこと

※取り立ててバレはなし。神来社さん家の八雲くんの話をしています。

八雲って結局、古式ゆかしいと言えば聞こえはいいけど窮屈で決まり事にがんじがらめにされてた人なんだなって改めて。
いや、セルフ設定なのですけど。
いちらんには一切関係ない。あのシナリオのKPCは霊が見えればいいし、強いて言えばシナリオの描写に合えば回すのが楽という程度。
だからこそ手癖なのかねぇとしみじみはしてしまいますが……好きなんだよな、この手の設定……

話を戻そう。
八雲は己の諸々を家に捧げさせられた人だから、跡を継ぐに必要なのは能力と技能。それ以外は極端な話いらない。自分の気持ちとか、どうしたいとか、二の次どころか不要だった。
父親は厳しくて、母親は父と家に従順な人。弟と妹は違う世界を生きるほどに扱いが異なり、八雲は自分だけが檻の中でひたすらに自己の研鑽と能力の向上を求められ続ける日々に絶望してた。
学校やらで外に出たところで、古風この上ない神来社家は人々から遠ざけられて〝普通〟なんて知らずに生きてきてる。
諦めて、なかった事にして、否定されることは全部ひとつの場所に詰め込んで、鍵をかけて取っ手を落とした。欲なんて、自分の望みなんて、はじめから忘れてしまえばいいと。
だから彼はものの覚えはいいし、事象についても冷静に見られるのに、自分がという視点が薄い。
いつも笑顔で穏やかにいるのも、仕事をするのにそれが一番都合がいいから。そして必要な関わりが円滑になるから。
そんな彼に「お前はどうしたいんだ」と聞くとバグるのです。わからないから。忘れてしまったから。認識できて、いないから。
結局は自分というものの大半を殺して生きてきてた。殺しきれなかったというか、最後のはけ口として残ってたのがマスコット製作とか可愛らしいものや甘いものを好むところ。
あと大変なのは、あの時お前はどう思ったと聞かれても分からないということ。それを確認しようと閉じてたものをあけると人生で受け取ったはずの放り出した感情を全部掘り起こさないといけない。
キャパオーバーになるため、いつもより幼いたどたどしい様子の八雲が見られます(言い方)

最近、掘り進めてこの辺が発覚してあーあってなりました。(とても楽しい)

──切り捨てた。全部、いらないから。
子供の頃から変わらない。いらないとされたものを捨てて、人間のふりをしているのだ。
──誰も〝僕〟を〝俺〟を求めなかったから。
自分自身すら求めなかった。求めてはいけないものをと認識していたのだから。
──分からない。だから鍵をかけた。
不要なものを持ち続けるのは不毛だ。不要なものなのだから。
──なのに。なのに。
自分は人間だった。あるはずのものを見ぬふりをして、切り捨てたのに。
──それは必要だったのかもしれない。
八雲はただ、迷いのさなか。