「スレイ!」
ああ、ミクリオの声がする。けど、オレを呼んでいるその声がどんどんきこえなくなって、視界がどんどん閉じていく。声もきこえない、姿も見えない。
「ミクリオ」
名前を呼んでも答えはない。何も、返ってこない。さっきまでそこに、目の前にいたのだから近くにいるはずなのに!オレの目には映らない、オレの耳にはきこえない。
――くやしい。
こんなときオレは無力だって思うんだ。遮られた霊応力を戻すこともできない。
でも!信じて手を伸ばすことはできるから、何かできることがあるうちはまだ諦めない。
「ミクリオ!」
オレの伸ばした手を誰かが掴んだけど、それが誰かなんて決まってる。閉じられていた視界が広がって、目の前にオレの手をしっかり掴むミクリオがいた。
