「アンダーデッドテイカー」感想と小話

おすすめ頂きまして、遊んでもらってきました。

不死身と葬儀屋って、どんな感じの組み合わせなんだろうという気持ちでいたんですけれどね……始まってみたら、不死身が死んだと勘違いされて葬儀屋に棺桶で運び込まれているんですがwwwwえ?このシナリオ、とんでもなくご愉快シナリオですか?となってました。

終わってみるとご愉快であり、勢い半端ねぇな!というタイプのシナリオでした。なんてシナリオだ!(好き)

どうやら相方氏にも秘密があり(こちらが不死なんだから、それはそう)なんとなく存在しているであろう手札のことを思いながらの探索が楽しいものでしたね。思い出してもにっこりです。

それぞれの特性が活きる展開のあるところも楽しいところで、不死であるからこそ情報が得られる可能性があるというところについては大盛り上がりでございました。見せ場はいくら与えていただけても嬉しいものですからね!

葬儀屋さんの方と関わりのある警察の方に情報をいただきながら食屍鬼事件を追いかけていく(シナリオ開始と共に全力で巻き込まれているので追いかけるしかないともいう)のを、即席のバディで駆け抜ける様というのもオツなものだなという味わい深さを噛み締めておりました。

最後の選択によって、綺麗に分岐していくというところについても良き味わいを噛み締めた次第です!

初めてのお友達が出来た!という状態の自陣でございますが、その辺りの人間との関わり初心者な辿々しさが可愛らしくて微笑ましいものでした。これからこちらのPC不死身君が同居をさせていただくことになりそうです。葬儀屋氏、漬物の糠床を殺してしまうらしいのでその辺りはお任せください!!!!笑

とても楽しいセッションでした、ありがとうございました!!!!!!!!

以下は小話

 あの日、二人は選択した。

 共に在ろうと。そう選択をした。平穏な毎日が二人の間では始まって久しい。

 圭依の自宅に転がり込んだまま、これまでとは全く違った毎日を過ごしている鴾は今までで一番平和な毎日を生きていた。

「すみませんが、そっちの糠床からきゅうりをだしてもらっていいですか?」

「分かりました。切りますか?」

「じゃあ……お願いします」」

 まだまだ他人同士のやりとりという様子ではあるが、そこに緊張はない。

 圭依の頼み事を受けて鴾は台所の床下収納扉を開いた。そこには一面、さまざまな糠床が整えられた小さな容器たちが収納されている。圧巻と言って申し分ない様子だが、鴾は慣れた手つきで中から一つの容器を取り出した。

 扉を閉めてから作業台へと向かうと圭依と並んで隣に糠床の容器を置く。圭依の方は魚を焼きつつ添え物の準備に余念がない。

 台所には炊き立ての白飯の香りと、味噌汁の香り、さらに焼き魚の香ばしい香りが合わさり胃を刺激する。

 そんな中で鴾は淡々と糠床から取り出したきゅうりを小気味良い音と共に刻んでいった。

「助かります」

「いや、居候させてもらってるんでこれくらいは」

 そんな言葉を交わす二人は手元から視線を逸らすことなく、そして手を止めることもない。朝支度は佳境だった。

「糠床の管理は、自分でやると大変なんです」

「……そうなんですか?」

 ふと圭依が口を開いたが、鴾としてはいまいち彼の真意を測りかねるものだ。そのことを隠すことなく疑問として言葉で示すと、圭依は苦笑を浮かべる。

「ええ。実は……」

 困った様子で圭依は言ってから、少し間をあけた後に再び口を開いた。

「糠床の菌、殺してしまったんですよ」

 それは鴾にしてみると想像もしていなかったことだ。確かに圭依が触れたものの生命は失われると、そのような話は聞いた。

 しかし糠床にもそれは適用されてしまうのか──?

 にわかには信じがたいことを聞いて、鴾は首をかしげるばかりだ。

「そうなんですか? そういうもの……なんですか?」

「そういうものなんですよ……他の時と一緒で手袋をしていれば問題はないんですけどね」

 さすがの圭依だ、冗談などであろうはずはない。当然のようにそれでいて茶化す様子は一切なく、圭依は話をした。

「手袋をしたままだと管理には不便なので、これまではあまりたくさんは糠床を作っていなかったんです」

「……大変、だったんですね?」

 下手くそここに極まれりと言わんばかりの鴾の相槌に対して、圭依の方も不器用に苦笑を返すばかりだ。

 二人は二人して〝生きる〟ということそのものが苦手で、そして同時に立ち回りが不器用になってしまう。共に在ると定めて一緒に生活をしていても、それが急速に変化するという訳ではない。

「そうですね。だから、とても助かっています」

「それなら、良かったです」

 しかしながら不器用でも手探りでも、時間をかけて変化していくことは可能だ。

 二人はゆっくりとだが確かに、変化の先へと至る道を歩いている。