関係性にピリオドを(tnzn)
――明日、放課後に少しだけ時間をもらえないだろうか。 そんな文面が端末に届けられたのは昨晩のことだ。送り主は竈門炭治郎。この文面を送られた当人である我妻善逸の一学年下の後輩であり、親友でもある人物だ。 善逸はこの文面に不安を抱く。自分は…
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本当の、君の香りにあてられて(tnzn)
『何が起こっているのか、それは現状分かりません』 今しがた、しのぶから告げられたことを反芻しながら炭治郎はとある病室の扉の前に立っていた。 しのぶの話によれば、血鬼術を受けた善逸はここに戻ってきてからずっと眠り続けているらしい。話を聞くこと…
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誘い棚引くは(tnzn)※柱if
廊下に足音と、床板が軋む音が響く。音が人間の存在をより一層、高らかに主張した。その音の主こそ、日柱・竈門炭治郎だ。 彼は一般隊士だった折から変わらず使い続けている市松模様の羽織を纏い、かつてと比べてすっかり伸びた髪の毛を結いまとめている。…
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冷たい雨に刺さるるは(tnzn)※何でも許せる人向け
出会いは冷たい雨の下だった。 雨にはじまり、雨に終わることはあまりにも皮肉で、残酷とすら思える。 竈門炭治郎は、からんと親の形見である耳飾りを揺らして天を仰いだ。それは赦しを乞うようでもあり、誰かに手を伸ばしているようでもある。彼を無情な…
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我らが人生に祝福を!(tnzn)
幼い頃、俺は他の人とは違うんだなと思った。例えばそれは耳があまりにも良すぎたり、生まれた時からの音の記憶があったり、自分が捨てられたということをきちんと知っていたり、ずっと親がいないまま視線で育てられたり。他にもたくさんのことが多分、普通…
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残り香抱き、君想う(tnzn)
柔らかな風が頬を撫でる。花の咲く季節、過ごしやすさを感じさせる空気は爽やかさを感じさせた。 縁側に腰を下ろし、庭先を眺めながら炭治郎はこの季節の匂いに感じ入る。草花は芽吹き、活力に満ちた香りは元気をもらえるものだ。 炭治郎はそんな香りを感…
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変わる関係、変わらぬ想い(tnzn)
時代は変わり、幾度もの季節が巡る。 輪廻転生というものの有無については賛否の分かれるところだが、時代や季節と同じく巡るものというのが彼の持論――もとい、認識している真実だった。 彼、竈門炭治郎はこの世界の有り様を具に見てきた、いわゆる傍観…
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嘴平伊之助は晴朗なり(kmbk)
竈門炭治郎は悩んでいた。我妻善逸もまた悩んでいた。 理由はただひとつ。 嘴平伊之助、彼の誕生日をどう祝うか。このことについて二人は頭を回転させ、知恵を巡らせていた。 だが、残念なことに今のところ妙案は浮かばぬまま。ただ時間だけが過ぎ去って…
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竈門禰豆子は輝く(kmbk)
我妻善逸は悶々としていた。 そのあまりにも真剣な具合は、蝶屋敷の面々を不安と心配に陥れ、伊之助に笑われ、炭治郎にまで心配される始末だ。 あんまり過ぎじゃない ――とは善逸の言だが、実際そんな状態になってしまっているのだから、仕方がない。 …
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我妻善逸を囃す(kmbk)
「俺、自分の生まれた日ってのは知らんのよ」 善逸はいつもと変わらない調子で話す。一方で炭治郎はその衝撃にすっかり固まってしまい、伊之助はよくわからないといった様子で首を傾げた。「ふんどしに書いてなかったのかよ」「だから、それはお前が親に愛さ…
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竈門炭治郎に捧ぐ(kmbk)
誰かを想い、誰かのことを祝えるということは幸せなことだ。そんな相手がいて、その相手がそれを受け入れてくれるということが、当たり前に成立しているのだから。 それすらも許されなかった善逸からしてみれば、そのありがたみは身に染みすぎるほどに痛感…
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君は安らぎの場所となるだろうか(tnzn)
パーソナルスペースというやつは厄介だ。人によって認識が大きく異なる、その個人差が原因だ。狭い分には対応がきくだろうが、そうでないあまりにも広いスペースを有していると、なかなかに本人は生きづらいものだろう。 これは学生がコミュニティの中で友…
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