二次

ジャンル雑多の二次創作小説置き場。

kmtが大半その他もあり。年齢制限はパスワード保護(個別問い合わせ対応)。

どうして(tnzn)

「だれ?」 その問いかけは、信じられないものだった。 炭治郎の目の前に居るのは善逸で、まごうことなく我妻善逸その人で。そうであるにも関わらず、善逸に見えるその人は心底不思議という様子で炭治郎のことを見つめている。「ぜん……いつ……?」 呼ぶ…

後天性にょたぜん(tnzn)

「なんだこれー!」 間の抜けた絶叫がこだまする。紛うことなき善逸の叫びに、炭治郎は匂いを追っていの一番に駆けつけた。「どうしたんだ! 善逸……!?」 閉ざされていた扉を開け放ちながら、炭治郎は呼びかける。そこには両胸に手を当てて、絶叫の次に…

君を思う(mbzn)

 どうして、こんなことになってしまったのか。善逸は思考する。 ただしそれは、状況を変えるためのものではない。状況から逃避するためのものだ。 知っている、世の中は悪夢なんかよりずっと酷いことが起きるのだと。だから自分は今、人質をとられてされる…

必然ではない邂逅(tnzn)※子孫出てきます

 隣街まで遊びに行こう、そう誘ってきたのは善逸からだった。炭治郎にとって善逸はひとつ上の先輩にあたるが、それを越えた友人関係を構築している。 そんな善逸からの誘いを、もちろん無碍にすることも無ければ、寧ろ嬉々としてその誘いを炭治郎は受け入れ…

※怪盗パロを書きたいという話(kmbk)

「予告する! そのお宝を、頂戴する!」 凛として、淀みのない声が響く。通りがかった人々はその声の主を探して視線を右往左往させるが、全くもって見つからない。「現れたな、怪盗!」 今度は先の声に比べると少なからず幼さを感じるとともに、強い意志を…

いつかきっと幸せに(tnzn)

 冷たい風が頬を刺す。 どうしてもここに来なければならない、約束を胸にこの場へとやってきた。しかし、まるでこの行動が無駄とでも言わんばかりに、冷たい風は容赦なく吹き荒ぶ。その冷たさに彼はその赤みがかった瞳を細めた。「たんじろ?」 呆けて舌足…

それは少しの誘惑で(tnzn)

 ぞわりと背筋に寒気にも似た感覚が走る。善逸は何が起きたのか分からないまま、真横に立つ炭治郎の方へと、勢いよく顔を向けた。 思い切りよく首を振った先、そこには想像していたよりもずっと近い場所に炭治郎の顔があって、善逸はぎょっとその目を見開く…

カミ様に奉ずるは(tnzn)

 辺りは冷ややかで、しんと静まりかえっている。そんな空気の中で全くと言っていいほどに人気のない、緑の生い茂る緩やかな登り坂を、善逸は一人ひたすらに歩き続けていた。 この道の先には、決して大きくはない祠がある。彼の目的地はそこだった。 厳密に…

だいたいあいつのせい(tnzn)

 黄色のものを見ると、どうしても思い浮かぶ顔と胸の内に去来する想いがある。落ち着かない、浮ついた感情。大きく揺り動かされるこの想いには、まだ名前をつけたくはない。 そんな風に思うのは臆病風に吹かれてしまった自身のせいであることも去ることなが…

反響の想い(tnzn)

 音が響く。それは善逸のよく知るもので誰よりも優しく、涙の溢れそうになる、心の底から嘘偽りなく好きだと言えるもの。 音の主は振り返る。赤みがかった黒髪に、折り目正しくもはっきりと意思を宿した紅の瞳は、真っ直ぐに善逸を射抜く。「どうかしたのか…

待ち人来たれり(tnzn)

 青い空に眩しい日差し、今日も快晴だ。しかし、善逸の心は落ち着かない。 ここしばらく音信不通となっている炭治郎のことを思うと、塞ぎこまずにはいられなかった。任務が長期に及ぶことは珍しくない、しかし鎹鴉も戻らず何一つ現状が分からないことは稀で…

暗躍せし雷鳴(tnzn)

「あっ……」 小さな声が漏れる。炭治郎は目の前の光景がどうしても現実とは思えないまま、しかし目を背けることもなく真っ直ぐに前を見つめていた。 炭治郎の視線の先に在るのは、善逸の姿と彼と相対するこの世のものとは思えない謎の化け物の姿だ。善逸の…