Rough Buddy1(tnzn)
煙草と酒の匂いが鼻につく。悪意とはかりごとを企む音が耳を刺激する。何度経験しても慣れることのないそれに、二人は顔をしかめた。「予定時刻まであと少しですね。はぁ……すんなり事が運ぶといいんですけど」腕時計に視線を落としてから、一人の青年が周り…
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楽しき日(tnzn)
さほど大きくもない駅の前、それでも従来には多くの人々が行き交い活気にあふれている。急ぎ走り抜けていく者、連れ立って歩いていく者、待ち合わせをする者など様々だ。 そんな駅の改札前にシンプルな上下、肩にはショルダーバッグをかけた姿は動きやすさ…
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一人の気持ち、二人の思い(tnzn)
――ああ、何時ぶりだろう。こんな暗くて寒くて、五月蝿いのは。 その日、我妻善逸は一人、任務に出ていた。鬼の出たという集落は、驚くほどになんの変哲もないありふれた場所で、善逸は拍子抜けしてしまったほどだ。 しかし、よくよく耳を澄ませてみれば…
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さあ、あの日の続きを始めようか。(tnzn)
その邂逅は必然だった。 それ自体は偶然だが、こうなったこと自体は必然としか思えなかった。 何となく、いつも思っていた匂いが。 何となく、いつも感じていた音が。 目の前の偶然出くわした人間から感じられたのだから。 二人は目が覚めたような感覚…
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知らず知る君を/知らず知る君へ(tnzn)
脳裏にちらつくのは鮮やかな黄色、そして光を受けて輝く金色だった。 何を夢に見たのかは思い出せない。ただ、いつもの布団の上で目を開いた時に自然と涙がこぼれた。(どうして泣いているんだろう、俺) 当然の疑問だった。記憶の整理の定着を脳が行う、…
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君のことが(tnzn)
「もっとこっちを見てほしい……のは我儘なんだろうな」 ボソリと善逸が呟いた。 それは彼らが二人、テレビを見ていた時だ。特に興味がある訳でもない恋愛もののドラマ、シーンはその時に修羅場を迎えていた。 女性が男性に申し訳なさそうに、嫉妬の感情を…
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君は俊足の(tnzn)
朝から蝶屋敷は上へ下への大騒動に陥っていた。何故なら俊足の猫が屋敷中を駆け回っていたからだ。 あまりにも速すぎてはっきりとその姿を見た者はいなかったが、ほんの一瞬その姿を目にしたアオイ曰く「長い尻尾が見えました」との話だった。 それ故に推…
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逃げる尾を掴むには
思うにこれが恋だろう。 断定できない理由はただ一つ、これは初めて抱く気持ちだからだ。胸の奥が締め付けられるような、そんな切なさが込み上げて止まらない。(きっと筒抜けなんだろうなぁ) 炭治郎は切ない気持ちを自身に抱かせる金髪の君に思いを馳せ…
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後に彼を希望と呼んだ(tnzn)※年齢操作ネタ
ぼんやりとただ空を見上げている。 空はこんなに青かったのだったか、などと彼は薄ぼんやりと考えを巡らせた。 彼の青空によく映える金髪はきらきらと輝いていたが、青年の表情は暗い。生気のないべっ甲のような色をした瞳は虚ろで、少し痩けた頬と血色の…
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珍しい姿の君へ(tnzn)
「不甲斐ない……」 いつもよりも元気の無い掠れた炭治郎の声が、ぼそりと歯切れ悪くこぼれる。「何言ってんの。調子悪くなることなんて誰にもあるじゃん」「けれど、やっぱり俺の体調管理が……げほ」 言葉もろくに紡げないまま、炭治郎は咳き込んだ。「な…
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立ち上がり手を伸ばせど(tnzn)
全身に酸素が巡る。身体が応えるようにどくんと脈打ち、まだやれると訴えた。 頬についた傷からは血が溢れ、その感覚が煩わしいとでも言わんばかりに乱暴な手つきでそれを拭う。「俺は、折れない……! 絶対に!」 戦意も覇気も失われていない、強く凛と…
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