ゆめうつつ(tnzn)

――夢を見るんだ
 自身の膝の上に開かれた両の手を見つめ、善逸は思う。
――幸せな夢なんだ
 情けない自分、どうしようもない自分だけれど、いつだって理想の自分を夢見ていることを。
――俺だって
 炭治郎たちの姿を見て、自分にも何かができると信じたくなった。
『善逸は強いよ』
――その言葉を信じてもいいのかな
 耳元に蘇る炭治郎の声は、疑いなく真っ直ぐなものだ。その声に導かれるように、善逸は一度伏せたその双眸を開いた。