「たぁくん、そーちゃんのこと好き?」
酔っ払ってすっかり出来上がった壮五は、環にまとわりつきながら問いかけた。
「んー、好き好き」
「そんな好きじゃないー!」
軽めの〝好き〟はお気に召さなかったらしい。壮五はじたばたと不服を表す。
その様子にかちんときた環は、ぐいと壮五を自身の方へと引き寄せて、鼻先が着いてしまいそうなくらいまで顔を寄せるとまっすぐ真剣な視線を向けた。
「好きだよ」
環の言葉に、壮五は笑い出す。
「誰がー?」
ひとしきり笑ったあとにベッドに寝そべって即座にいびきをかき始めた。
「そーちゃん、それ俺のベッド……」
声をかけてみたところで、壮五はベッドの上で我が物顔で寝ているばかりだ。
「……たぁくん、好きは誰が好きなのぉ……?」
「さっきも好きって言ったじゃん、そーちゃん」
覚えていないどころか、もう聞こえもしていないだろうが、それでも環は言わずにはいられない。
「あんたの話しかしてねーよ」
