オスカーの動作

しまい込んでいた刃物を抜き放つ。刃渡りは十センチ程度の小ぶりで、そして細身な刀身のナイフをオスカーは手元で器用に手元でくるりと回した。
抜き放つために一度握った柄を再びしっかり握り直すと、身体より少し引いたところで構える。
重心を少し落として刃物と同様に体勢も構えに入ると、真っ直ぐに前を見つめた。
いつもの柔らかく穏やかな様子はなりを潜め、真剣かつ少なからず緊張を含んだ視線のみがそこにある。
存外落ち着いた姿は、相手の目には脅威に映ったかもしれないものだった。