時に肯定を

自分のことを見て欲しかった。
自分のことを愛して欲しかった。
自分のことを必要として欲しかった。
満たされたい、そんな欲求は泡となって弾けて消える。
皆が見るのは自分じゃない。
皆が愛するのは自分じゃない。
皆が必要とするのは自分じゃない。
全部、自分の片割れだ。
そう、思ってる。そのことは変わらない。
けれど──少しだけ、自分だけが持つことになった何かを信じてもいい気がした。
死ぬなという言葉も、信じてるという言葉も、確かに自分に向けられていたから。
苦しくて、生きづらく感じるばかりだったけれど、少しくらいは自分を肯定してもいいのかなと思った。
だってこれは自分のために向けられたものだ、片割れのためじゃない。
それなら、もう少し手を伸ばしてもいいのかな。
だって、少なくとも二人は自分のことを見てくれている。
必要と、してくれたかもしれない。
そんな気がした、から。