「Soundless voice ─ 人魚の願い ─ 」感想と小話

バカンスに行こうね、そう言われて始まったこのシナリオ……!
うちの子はいつかの依存系男子エミールの転生(ロストしたけれどその時のKPに転生して平和に生きてほしいとの旨から転生を許可されました)した姿なのですけれど、幼馴染のKPC芽愛ちゃんに振り回されること振り回されること!
その辺は以前から変わらずなんですけれど、平和だなぁ……ドタバタしてるけど平和でした。
まさしく茶番(褒め言葉)という導入から既に楽しくてたまりませんでした。
けれど、相変わらずの出目高野郎な私のせいで判定が死んでました笑
船でお出かけすることになるのですが、船から降りるときに判定死んでしまい船酔い。その後も探索ポイントでことごとく出目が死ぬというなかなかに深刻な状況に陥っておりました。
島に伝わる人魚の伝説は、よくある人魚の童話とは少し違った――という流れで、ああ……これ人魚になってしまうやつだなぁとか察したりしつつも、お話が進んでいきまして。
出目が死につつもやっとのことで手に入れた情報が、人魚……やばいな?でしたね。
悲しくて不思議な伝説に導かれて、そして巻き込まれる……クトゥルフだー!!!!!
なんて思ったりしてw
芽愛ちゃんが人魚になっちゃった!けど、ここで彼女の口調がおかしい。2人きりの時特有の言葉尻になっていないんですよね。ニヤニヤしちゃった。
RPは半信半疑、くらいの感じなんですがPLはお前が人魚〜!ってなってましたね。
ここから、記憶がないという芽愛ちゃんに思い出話を聞かせたりしつつ更なる探索ってかんじだったのですが、化け物的な人魚が登場です。追いかけてくるよ、芽愛ちゃん!!!!
探索が終わってもう出口ってところで、人魚と戦闘です。戦闘だよ!笑
なんとなく察してはいても、これで大丈夫か?という心配がつきなくてですね、いっぱい確認しまくっていました。
でも人魚さんには笑いかけてしまったし、使わなかったセリフですけど「……大丈夫、わかってるよ」って感じのことを本物の芽愛ちゃんに言いたかったほどです。
無事に本物の芽愛ちゃんと生還!
しかもちゃっかり告白してくっつきましたね。やったー!ドタバタカップルだぞ⭐︎
たくさん楽しい時間でした、ありがとうございました。ここからは小話。

海辺の砂浜に二人は立つ。本当にこの場には二人しかいなかった。
彼らの様子は片や心底嬉しそうに微笑み、片や喜びと緊張の入り混ざった笑みを浮かべている。この二人はまさに関係性を幼馴染から恋人へと変化させたばかりで、その様子はどこかぎこちない。
「エミくんと一緒にいられるのは幸せなんだな」
それは容赦のない告白だ。少なくともエミールに対しての破壊力は抜群だった。
「……俺だって、そうだよ」
やっとのことで紡いだ言葉には、照れの色が多く含まれる。
芽愛の方はというと屈託なく笑っていた。彼女にかかれば、どんな緊張の一瞬も楽しくにこやかに通り過ぎてしまう。それは、エミールから見ていて普段は彼女の魅力であると認識しているが、今日ばかりは魅力だとは言い切れない。
それもそのはずで、自分ばかりがどきどきと落ち着かない状況になっているということは、何となく癪だなと感じるものだったからだ。
「さっきさ……キス……の話、してたろ?」
「うん? うん、したんだな」
「今、したいって言ったら……」
エミールがおずおずと口にした言葉は途中で止まってしまう。彼は頬を赤く染め、視線を完全に芽愛から外してしまっていた。自分で言い出しておきながら、恥ずかしくて恥ずかしくてたまらない。
「ボクはいつでも大丈夫なんだな」
エミールの様子を尻目に、芽愛はまたしても楽しげに屈託なく笑う。
このままでは格好がつかない。
エミールはそんな風に思ってしまう。年下とはいえ彼も男だ。それなりにプライドというものも存在する。覚悟を決めて、一歩進み出た。
芽愛との距離が縮まり、必然的に顔が近づく。どきり、と心臓が大きな音を立てた気がした。だが、そのまま動きを止めることはなく二人の唇がふわりと触れ合う。
海からの優しく柔らかな風が、二人のことを掠めた。ほんの少し触れる程度。そんな口付けだった。
心臓の音がうるさい。今にも爆発してしまうのではないかと思うほど、大きな音が鳴っている気がした。それほどまでに、今この瞬間は緊張の一瞬だったのだ。
だが、エミールの目の前にいる彼の愛しい女性はいつもと変わりない様子で笑う。
「エミくん、すごい。キスしたんだな」
何とも拍子抜けしてしまうコメントは、エミールにがっくりと肩を落とさせるには十分すぎた。
「何だよそれ……」
拍子抜けという言葉があまりにもふさわしいこの状況だが、肩を落としながらもエミールは思う。だから、一緒にいるのが楽しいのだと。
かつての自分も同じように、彼女のことを思っていた。だが、今と昔には確かな違いがある。昔の自分は彼女との永遠のために死を望み、今の自分は彼女との毎日を永遠にしたいと生を望んでいることだ。
あの日の自分は依存と執着に狂わされていたのだろう。
自分はそうはならない。なってやるものかと決意を静かに胸に抱く。芽愛に向かって笑いかけると「絶対、離してやらないからな」と後から思い出すとエミール自身が悶えてのたうち回ってしまうような言葉を発したのだった。