心というものは、いとも簡単に死ぬ。
壊れてしまうかも知れない、止まってしまうかも知れない。
人間が死さずとも心だけが死にゆくなんてことは、よくある話なのだ。きっと私もその瀬戸際に立っているのだろうと、この瞬間に思う。
そう、この瞬間に。
それは突然に、唐突に、やってきた。
「それ、なんとかしてよね」
なんのことない言葉。社会に生き、組織の構成員として毎日を生きている私にとっては、本当に珍しいことなど何もないような姿、そんな生活の一ページにある言葉だった。
──もう、駄目なんだな。
何故かそう思う。そう思えてたまらない。
私は今、社会で一度死を迎えかけているのだなと全身が震えている。
それでもまだ自我がある、壊れてはいなかった。どうやら私は免れたらしい。
嗚呼、今日もまた──
