いつも通りの(tnzn)

「たぁんじろぉ〜……」
 涙を溜めながら炭治郎にしがみつく善逸の姿は、もはやいつもの光景となっていた。
「おかえり、善逸」
 炭治郎はしがみついてくる善逸をしっかりと受け止めながら、背中をさすってやる。
 目立った怪我も特になく、泥や土埃の汚れ程度しか見受けられないあたり、炭治郎からしてみればさすがだと思わせる姿だ。しかしこれを善逸に告げたところで、気休めはよせ、次こそ死ぬ、誰か知らないけど助かった、俺は知らない、などとのたまう。
 いつものことではあるが、自分の強さを知らず頑なに信じない善逸の姿は毎度のことながら、この上なくもどかしい。